仮想ディスクの不良ブロックの管理

仮想ディスクの不良ブロックとは、1台以上のメンバー物理ディスク上に不良ブロックがあるということです。不良ブロックのある仮想ディスク上での読み取り操作は失敗する可能性があります。

Storage Management は重要アラート(2387)を生成し、仮想ディスク上に不良ブロックがあることを通知します。

仮想ディスクの不良ブロックは、ディスクのスキャンを必要とする操作をコントローラーが実行したときに検出されます。このアラートが発生する可能性のある操作の例は、次のとおりです。

  • 整合性チェック
  • 再構築
  • 仮想ディスクフォーマット
  • I/O
  • 巡回読み取り

物理ディスク不良ブロックのリカバリは、RAID レベルと仮想ディスクの状態によって異なります。仮想ディスクが冗長構成の場合は、コントローラーは物理ディスク上の不良ブロックを回復できます。仮想ディスクが冗長構成でない場合は、物理ディスクの不良ブロックが仮想ディスクの不良ブロックの原因になります。

表 1. 仮想ディスクの不良ブロックの発生シナリオ例
RAID レベル仮想ディスク 状態 シナリオ 結果
RAID 0 劣化 物理ディスク上に 1 つの不良ブロックがある。 冗長性がないため、コントローラーがピア ディスクからデータを再生成できない。これにより、仮想ディスクの不良ブロックが発生する。
RAID 5 準備完了 物理ディスク上に 1 つの不良ブロックがある。 コントローラーはピア ディスクからデータを再生成し、書き込みを不良ブロックに送信する。その後、そのディスクはLBAを別の物理的な場所に再マップする。この問題は解決済み。
RAID 5 劣化 物理ディスク上に 1 つの不良ブロックがある。 ドライブが1台ないため、コントローラーがピア ディスクからデータを再生成できない。これにより、仮想ディスクの不良ブロックが発生する。
RAID 5 準備完了 2 台の物理ディスク上の同じ場所に不良ブロックが 1 つある。 コントローラーがピア ディスクからデータを再生成できない。これにより、仮想ディスクの不良ブロックが発生する。
RAID 6 一部劣化(1 台の物理ディスクが故障 / 欠落) 物理ディスク上に 1 つの不良ブロックがある。 コントローラーはピア ディスクからデータを再生成し、書き込みを不良ブロックに送信する。その後、このディスクはLBAを別の物理的な場所に再マップする。この問題は解決済み。
RAID 6 劣化(2 台の物理ディスクが故障 / 欠落) 物理ディスク上に 1 つの不良ブロックがある。 コントローラーがピア ディスクからデータを再生成できない。これにより、仮想ディスクの不良ブロックが発生する。
RAID 6 準備完了 物理ディスク上に 1 つの不良ブロックがある。 コントローラーはピア ディスクからデータを再生成し、書き込みを不良ブロックに送信する。その後、そのディスクはLBAを別の物理的な場所に再マップする。この問題は解決済み。