可用性とパフォーマンスを高めるためのデータ ストレージの編成
RAIDでは、ディスク ストレージの整理のために、さまざまな方法またはRAIDレベルが用意されています。一部のRAIDレベルでは、ディスクの障害発生後にデータをリストアできるように冗長データが維持されます。RAIDレベルが変わると、システムのI/O(読み書き)パフォーマンスも向上または低下します。
冗長データを維持するには、追加の物理ディスクを使用する必要があります。ディスク数が増えると、ディスク障害の可能性も増加します。I/Oパフォーマンスと冗長性の違いがあるため、操作環境のアプリケーションと保存するデータの性質によっては、1つのRAIDレベルで十分な場合があります。
連結または RAID レベルを選択する場合は、パフォーマンスとコストに関する次の注意事項が適用されます。
- 可用性またはフォールト トレランス — 可用性またはフォールト トレランスとは、システムのコンポーネントの1つに障害が発生しても動作を継続し、データへのアクセスを提供することができる、システムの能力を指します。RAIDボリュームでは、可用性またはフォールト トレランスは、冗長データを維持することによって達成されます。冗長データには、ミラー(複製データ)とパリティー情報(アルゴリズムを使用したデータの再構成)が含まれています。
- パフォーマンス — 選択するRAIDレベルによって、読み書きのパフォーマンスが向上したり低下したりします。アプリケーションによって、より適しているRAIDレベルがあります。
- コスト効率 — RAIDボリュームに関連付けられている冗長データまたはパリティー情報を維持するには、追加のディスク領域が必要です。データが一時的なものである、簡単に複製できる、不可欠ではない、といった場合は、データ冗長性のためのコスト増は妥当とは言えません。
- 平均故障間隔(MTBF) — データ冗長性を維持するために追加ディスクを使用することは、常にディスク障害の可能性を増加させます。冗長データが必要な状況ではこのオプションは避けられませんが、社内のシステム サポート スタッフの仕事量は増加すると考えられます。
- ボリューム — ボリュームは、単一ディスクによるRAID非対応仮想ディスクを指します。O-ROM <Ctrl> <r>などの外部ユーティリティーを使ってボリュームを作成できます。Storage Managementはボリュームの作成をサポートしません。ただし、十分な空き容量がある場合は、ボリュームを表示し、これらのボリュームのドライブを使って、新しい仮想ディスクや既存の仮想ディスクのOnline Capacity Expansion (OCE)を作成できます。Storage Managementでは、このようなボリュームの名前変更と削除を実行できます。